Cecilia Bartoli(というメゾソプラノ歌手)のCDを聴いて、急に目が覚めたよ。
あたしが大学生の頃、『卒演で絶対に誰よりもいい演奏をするんだ!』って意気込んで、オペラ「セヴィリアの理髪師」のロジーナのアリアを1年かけて練習した。
卒演当日も『誰よりもいい演奏したい』と強い気持ちで歌った(結果は散々だったが…)。
今のあたしにはそれがないんだな。
歌うことの情熱や楽しさ、
ステージに立てることへの喜び、
曲の美しさへの感動、
お客様への心からの感謝の気持ち、
そういうものが素直に感じれてなくて、
常に逃げ腰で、1歩も2歩も3歩も後ろに引いた演奏しか出来てない。
弱音ばっかり吐いて、不安ばっかり抱えて。
母から「ここ数年のあんたの歌は、声に魅力がない」と言われた。
当たり前だよね。
まるで、単純な事務作業のように「こなす」だけのステージ。
空っぽの音楽。
番外編の演奏動画見たって、まず明らかに表情が暗い。歌を楽しんでいない。
きっとこの間のじゃじゃじゃの時もそうだったんだろうな。
今までのライブやコンサートもきっとそう。
「今日のステージを何とか上手くこなそう」としか思ってなかったんだろうな。
あたしはいつからそうなってしまったんだろう…。
日付変わって、8月1日。
なんだかキリがいいから、今日からあたしは自分の歌のリハビリをしようと思う。
『出演者の中で1番いい演奏してやる』って、再びあの情熱を持てるように。
客席から『ブラボー』と言ってもらえるような素晴らしい演奏ができるように。
具体的に、何をどうしたらいいかまだわからないけれど、
でも原点はチェチーリア・バルトリの演奏にあるはず。
たとえ「マネ」と言われようが、パクリと思われようが、バルトリを目指す。
今さら思い出したけど、そう思ってロッシーニの曲に挑戦したんだよね。
他のイタリア語の曲だって、『バルトリが歌ってるからあたしも歌いたい』って憧れて選曲してきたんだよね。
リハビリが成功した暁には、絶対にチェネレントラを歌う。絶対に。
どれくらい時間がかかるかわからないけれど、でもリハビリに励みます。
○
Fugaもとまち声楽教室
posted by Eri Andou at 03:21|
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